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Yearly Archive 2010

まちづくりニュース No.17

今年も、『北斎祭り2010』を開催します

去る5月14日(金)に、平成22年度のまちづくりの会が、亀沢三丁目町会会館で開催されました。
昨年度の「活動報告」、「会計報告」、「住まい・まちづくり担い手事業によるワークショップ」の報告がありました。
今年度の活動として、『北斎祭り2010』を10月3日(日)に開催することが決まりました。
今年度も、「灯りのフェスティバル」、「金魚ねぷた」、「フラダンス」、「バトントワリング」などを行います。
今年は、北斎が1760年(宝暦10年)に生まれて、250年の記念の年になります。
昨年同様に、にぎやかで、活発なお祭りに盛り上げたいと考えています。

『北斎祭り2010』の時に緑町公園で行われる屋台は、今年から、まちのお店などに呼びかけを行い、希望者に参加してもらうようになりました。
どんな屋台がでるのか、楽しみにしてください。
詳細は、次号でお知らせします。

北斎おじいさん、250歳のお誕生日おめでとう

今年は、北斎おじいさんが生まれて、250年になります。
北斎おじいさんは、割下水(北斎通り)周辺で生まれたといわれています。どのあたりで生まれたのか、調べてみました。
「北斎こぼれ話」をご覧下さい。

 

今年度も、「住まい・まちづくり担い手事業」に応募し、活動支援が決まりました。
亀沢地区の景観まちづくりを考えるために、具体的な活動を行う予定です。ご協力、よろしくお願いいたします。

亀沢地区の "ものづくり" ご紹介

景観検討部会で、平成21年度に、「ものづくり」ついて、メリヤスと鉄鋼の関係者の方とワークショップを行いました。この時の内容をもとに、ご紹介します。

メリヤス・鉄鋼は、ともに本所地区で発展しました ~立地条件が大きな理由~

昭和38年頃の北斎通りの写真です。小さく四角に見えるのは、自動車(トラックなど)です。
二重・三重と駐車していることがわかりますか?
荷物の積み下ろしで、混雑していた様子がわかりますね。また、鉄鋼業の会社が、北斎通りの道路を舗装しなおしたそうです。

メリヤス

明治のはじめ、失業した武士が始める

○明治になって、廃藩置県で失業した武士が、取り組むのがきっかけでした。
○旧津軽藩士が中心となり、本所・松坂町に「勧工社」を設立。
○旧松本藩士が中心になり、両国矢ノ倉に「共同社」を設立

好条件に恵まれていた

○労働力が得やすかったこと
○江戸時代の大名の下屋敷など工場に転換できる建物があったこと
○川に囲まれているので、原料や製品の運搬に便利なこと(竪川、大横川等)
○消費地までの距離が短かい

『莫大小』何て読むか知ってる?

亀沢地区では、『○○莫大小』と書かれたお店をよく見かけるよね。
『莫大小』とは、「メリヤス」のことです。
メリヤスは、伸び縮みがあって、身体に良く合う、「大小に莫(よ)く合う」というところから、漢字では『莫大小』と書きます。

関東大震災の時のエピソード

大正12年(1923年)の関東大震災により、東京のメリヤス企業約1,600社のうち7割が罹災しました。
そのとき、ミシンなどの機械を焼失から防ぐために、割下水(北斎通り)に投げ込んで、逃げたそうです。それにより、水浸しにはなりますが、焼けただれるよりは、修復がしやすいという考えからだったそうです。

国際ファッションセンターの建設

国際ファッションセンターは、東京の東部地域のファッション関連産業を支援する目的で、平成12年(2000年)4月に開業しました。地元の企業も出資し、第三セクターの株式会社として、旧・墨田区役所跡地に設立されました。

昨年(2009年)10月に、合同展示会が「ZEROからの出発」というテーマで開催され、亀沢の会社も出展しました。墨田発の春夏物商品の展 示が行なわれたそうです。

亀沢の莫大小が、宇宙へ!

今年(2010年)4月に、山崎直子さんが搭乗したスペースシャトル「ディスカバリー」の船内服として、採用された『オリジナルポロシャツ』は、亀沢の会社(丸和繊維工業)で作られました。
この『オリジナルポロシャツ』は、あおもり藍産業協同組合と弘前大学との産官学連携により、「藍染」と「動体裁断」が研究され、宇宙で着ること、無重力でも働きやすいことなど、工夫された製品だそうです。

鉄鋼

神田から、本所へ鉄鋼の店が移ってきました

○本所の周辺には、ボルト・ナット、金庫屋、鍛冶屋など中小の工場があったこと
○隅田川から、直接船で竪川に入り、小名木川から千葉への連絡水路だった

鉄鋼の始まり

本所での始まりは、明治7年の内田幾助の本所吉田町の店。
通称「釘幾」と呼ばれていました。

鉄鋼の草分け

明治42年の中村藤太郎の本所緑町三丁目の店。
通称「中藤」と呼ばれていました。

『古鉄屋』が多かった

本所地区に多かったのは、古鉄屋でした。専門的には、以下のように、「古鉄」「新鉄」と呼ばれているそうです。
○古鉄(ふるてつ)屋とは
  船の解体品などひと山いくらで買ってきて選別して、品種別に分けて売る
○新鉄(あらてつ)屋とは
  輸入鉄や国産鉄の新品を専門に扱う

本所鐵交会館の建設

東京大空襲で焼け野原になった後、割下水での復興が徐々に始まりました。昭和23年(1948年)に「鐵交会」(現在の本所鐵交会)が発足しました。その後、統制制度がなくなり、朝鮮戦争の影響で、「金へんブーム」になります。
昭和28年(1953年)頃から、鐵交会館の建設の話が始まります。
会館の規模や土地費と建設費の資金調達など、様々の課題の解決に非常に苦労されたそうです。
そして、昭和36年(1961年)に会館が緑町4丁目に竣工し、東京の鐵鋼関係の団体の本拠地が、本所にできたことは画期的で、本所の団結が認められた出来事だったそうです。

浦安の新天地への移転

昭和35年(1960年)ごろから鐵鋼関係の会社のための新天地をつくろうという「鐵鋼団地づくり」の機運がもりあがり、昭和38年(1963年) から、検討が始まったそうです。
「本所鐵交会」が中心となって、『浦安鐵鋼団地のプロジェクト』が行われ、全国屈指の鐵鋼流通団地がつくりあげられました。
昭和43年(1988年)に造成が完成し、浦安鐵鋼団地の第1号の会社は、亀沢の会社だったそうです。亀沢地区の鉄鋼関係の会社のうち約50社が 浦安に移転したそうです。
現在のマンションは、移転後の跡地に作られたものが多くあります。

「シャーリング」 とは、

シャーリングとは、鋼板をせん断するための機械です。
明治当初は、鋼板を切断する作業は、タガネを使って切断するなどで、大変だったそうです。民間では、明治42年(1909年)に、大阪でシャーリングの工場ができ、亀沢では、大正8年(1919年)に、「江東シャーリング合資会社」が、はじめて取り入れたそうです。その後、北斎通り(割下水)に、増えていったそうです。

旬な話

亀沢三丁目在住の声楽家"萩原かおり"さんを紹介します。

東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、二期会会員、昭和音楽大学非常勤講師レパートリーは、オペラアリアから日本歌曲、ミュージカルナンバー、ポップスと幅広く舞台コンサートで活躍。
近年は作詞作曲も手掛け、さらに西郷隆盛の島妻であった「愛加那」の遠縁にあたることから彼女の生涯を歌と語りで綴った「歌物語 愛加那」を製作、各地で披露し評判を呼ぶ。2008年11月、奄美観光大使に任命される。
萩原かおりオフィシャルサイト:http://www.hagiwarakaori.com/

まちづくりニュース No.18

北斎祭り2010開催!!

日時

2010 年 10/2(土)~10/3(日)

場所

北斎通り沿道・緑町公園

催し物とスケジュール

【金魚ねぷた製作体験】
(1)午後2時~ (2)午後4時~
※参加人数:各回15名ずつ
※参加には事前予約が必要です。

【パネル展示】
◎まちづくりの会の活動
◎北斎について

幻想的な灯りのともる金魚ねぷた

【灯りのフェスティバル】
※雨の場合は3日に順延
午後6時~8時
◎亀沢1丁目:北斎通り沿道
◎緑町公園 :金魚ねぷた
◎亀沢3丁目:日進公園など
◎亀沢4丁目:大横川親水公園

10/3(日)(場所:緑町公園)
【模擬店・パネル展示】
午前10時~午後3時

【ねぶたばやし】
正午~

【式典】
午後1時~
来賓祝辞:墨田区長 山﨑昇

【ハワイアンダンス】
午後1時~
(ハワイ・アロハ・アカデミー)

【バトントワリング】
午後2時~
(錦糸中学 TEAM Swatt)

※スケジュールなどは予告なく変更になることがあります。あらかじめご了承ください。

旬な話

『アル・セッティモ・チエロ』支配人笠原 謙司さんを紹介します。

 1956年1月生まれ。工業高校電子科卒業後、調理師学校へ。
 俳優 金子信雄経営レストラン『牡丹亭』入社。小沢チーフの元で5年半修行のち、イタリアミラノ日本総領事公邸で2年間シェフを務める。
 帰国後、声楽家 五十嵐喜芳経営の『リストランテマリーエ』で5年半勤務。
 のちYKKの『リストランテ・チエロ・エ・マーレ』をオープンし、5年間運営後に現在の『アル・セッティモ・チエロ』の支配人に就任。今年で18年目となります。
 ご近隣の皆様方の支えでここまでやって来れました。今後も20周年、30周年を迎えられます様、従業員一同精進して参ります。今までのご来店を感謝するとともに、これからも末永くご愛顧いただけます様、宜しくお願い申し上げます。

アル・セッティモ・チエロ
墨田区亀沢3-22-1 YKK R&Dセンター墨田倶楽部7F
TEL:03-3829-6027

『アル・セッティモ・チエロ』客席から望める建設途中の東京スカイツリー。

旬なこぼれ話「女優の"山口智子"さん、北斎通りへ!!」

『アル・セッティモ・チエロ』支配人笠原 謙司さんを紹介します。

「私、『クラヤミ・・・・推進委員会』を立ち上げようと思って」
「???」
 伺うと、「この北斎通りがおちついた雰囲気の大人のデートスポットになったらいいナーと思って」と、素敵なプランを提案していただきました。
 山口智子さんは北斎にとても興味をお持ちで、今回ぜひ『すみだ北斎美術館』及び『北斎通り』の現在の取り組みを直接見たい! との強いご希望により、会合が実現いたしました。
「北斎さんが生存していた時代のように、自然と調和を保ち、ほんのり灯りにともされている街並にして欲しい。いろいろな意味で今の日本は明るすぎると思う。今より少し明るさを抑えた光の方が、むしろ大事な事が見えたり、風情を感じられると思う。そして、割下水を復活させ、水の存在が私たちの心にもたらす癒しを再度生活に取り入れたい。夏には足を入れてちょっとした涼やかさを求められるような、そんな北斎通りにして欲しいんです」
と山口さん。また同行の佐藤さんから、
「オーストリアで有名なモーツアルト通りのように、北斎を愛する世界中の人たちから『北斎通り沿いに居住したい!』と注目されるような通りづくりを目指してほしい」
と、世界に羽ばたいているお二人なだけにロマンとスケールの大きな、夢膨らむお話をいただきました。たいへん有意義なひとときでした。
 夢の実現に向けて、少しづつ取り組んでいきたいと思います。

 山口智子さんはとてもスタイル抜群で、自然体のお美しい方でした。写真はごめんなさいとのことで残念ながら掲載できませんが、是非またいらしていただきたいですね(文責 小林京子)

2010.7.31(土)
北斎通りまちづくりの会 東あられ事務所にて 

 

まちづくりニュース No.19

『すみだ北斎美術館』設計者妹島和世さんを迎えて

 去る1月29日(土)に、「『すみだ北斎美術館』の設計者『妹島和世さん』を迎えて」を開催しました。会場の両国中学校の格技場には、約300人の方が参加されました。区外の方の参加もあり、遠方は、茨城県からお越しいただくなど、大変盛況な催しとなりました。
 当日は、吉兼鋓光亀沢一丁目町会長のごあいさつのあと、第一部で妹島和世さんから、美術館の取組みとして、金沢21世紀美術館とニューヨークの美術館の説明があり、『すみだ北斎美術館』のご説明をうかがいました。

妹島和世さんの説明
当日の様子

 第二部では、まちづくりの会から小林俊介さん(まちづくりの会会長)と、岸成行さん(景観検討部会副部会長)が加わり、妹島和世さんとの3人で、座談会的な雰囲気で、すみだ北斎美術館と亀沢との関係などについて、意見交換ができ、地元感覚に分かり易いお話をうかがうことができました。
 『すみだ北斎美術館』については、緑町公園に塀がないことや北斎通りにガードレールがないことなどを「おおらかな」利用の特徴としてとらえ、これを計画に活かしたいこと。模型を使っての説明の中で、周囲の建物のスケールにあわせて、大きなかたまりにならないような工夫や周辺環境に配慮した考え方などのコメントが印象に残りました。今から、開館が楽しみになりました。
 また、3人の座談会では、妹島和世さんの事務所が倉庫を利用されて設計作業をされていることから、亀沢の町工場やものづくりに通じるところがあることや、北斎に対する妹島さんのイメージなどが語られました。

座談会の様子

妹島和世さんの設計に対する熱い取組みや飾らない人となりが、皆様に伝わったことと思います。今後も、妹島和世さんを囲んだ催しを検討していきたいというお話が、小林会長からお話がありました

当日は、両国中学校の先生と生徒の皆さんにイスの設置など、会場設営にご協力いただきました。

北斎通りの景観を考えるモデル実験 「北斎生誕250年を祝って、亀沢のまちを彩る

1月28日(金)~30日(月)の3日間、北斎通り沿道の方にご協力いただき、右図の区域で、景観を考えるモデル実験を実施しました。北斎が「冨嶽三十六景」で使用した『ベルリアン・ブルー』に近い色をテーマカラーとしました。

<モデル実験の目的>

  1. 平成22年(2010年)は、北斎が亀沢に生まれて250年にあたり、お祝いすること
  2. 北斎通りの沿道に位置する緑町公園に、北斎の情報発信の場である『すみだ北斎美術館』が建設されることをお知らせすること
  3. 北斎通りにおける屋外広告物などの色や見え方などの検討を行うこと
  4. 北斎通りに、街路灯とは別に、足元のあかりについて検討を行うこと

今回のモデル実験(1)~(3)の結果、まちの景観づくりに、非常に効果があることが分かりました。今後も景観まちづくりの実践につながるように、活動を行いたいと考えています。

※この活動は、国土交通省の「住まい・まちづくり担い手事業」の活動支援により、実施しました。
モデル実験(1)

北斎通りの歩道にある街路灯に、「不織布でつくったフラッグ」を、車道側と歩道側の両方に取り付けました。
(街路灯32本)
(フラッグの大きさ幅48cm、長さ120cm)

モデル実験(2)

北斎通りの沿道建物に、「不織布でつくったのれん」を取り付けました。
(設置箇所23棟)
(のれんの大きさ幅65cm、長さ300cm)

モデル実験(3)

北斎通りの歩道に、北斎の絵柄の袋に、乾電池と豆電球による足元灯を設置しました。(約500個)

モデル実験の区域図
フラッグ設置前
フラッグ設置後
アンケート調査

北斎まつりを終えて

平成22年10月2日・3日の2日間に渡り、生誕250年記念北斎まつり2010が開催されました。午後から雨が降るという天気予報にも関わらず両日とも晴天に恵まれ、2日の金魚ねぶた製作体験・灯フェスティバル、3日の模擬店・パネル展示・ハワイアンダンスやバトントワリング・劇団MMCによるパフォーマンスなど盛りだくさんのプログラムで多くのかたがたにお集まりいただき賑やかに盛り上がりました。
 特に今回は、『すみだ北斎美術館』の設計者に妹島和世さんが決定し建設に向け本格的に始動したこともあり、北斎祭りを地域が一体となるまちづくり計画のための地元商店はじめ住民参加型祭典として盛り上げていきたいと思っておりましたところ、ボランティアの方々のご協力もあり大盛況のうちに終了することができました。
 すべて地域の皆様のおかげと感謝いたしております。2006年から数えて5回目の開催ということで年々地域の皆様への認知度も少しずつでも上がってきているように思います。
 また現在建設中である東京スカイツリーを中心として活性化していくであろう墨田区の1地域として我が亀沢地区も北斎祭りも負けずに共に発展していくよう頑張りましょう。
 今後とも宜しくおねがいいたします。

広報部長 清水 誠

旬な話

亀沢二丁目の『shigeruki』をご紹介します。

 緑町公園近く、開店して5年目のイタリア料理店で、亀沢の憩いの店となっています。
 こだわりの野菜を使った“旬”の料理と30種類のワインを味わえます。
 バーニャカウダと野菜の前菜は、是非ご賞味下さい。
 マスターの茂木啓輔さんから一言
「野菜を中心としたボリュームたっぷりの料理を提供しています。季節ごとの定番メニューもご用意しています。是非、“旬”を味わいにいらしてください。」

 


shigeruki
住 所:亀沢2-15-8 石川ビル1階
電 話:03-3623-0303
ホームページ:http://www.shigeruki.jp/